1. 一般的なご質問
NMGC(名古屋モーターグライダークラブ)はフライトスクールではありません。
クラブ員が機体をレンタルして操縦の熟練を目指したり、遊覧飛行を楽しんだりするフライトクラブです。
ライセンス取得を目指す方は、操縦教育証明の資格を持ったクラブ員からNMGCから機体をレンタルしてライセンス取得を目指すという形となります。
クラブ員以外でも操縦教育証明の資格を持った教官はご紹介できます。
モーターグライダーはグラスファイバーを使った軽い機体にエンジンを搭載した航空機です。小型飛行機より長い翼をもち滑空比も軽飛行機に比べるととても長いです。エンジンを搭載しているので空港のATCと交信して管制空域も安全に飛行することができます。
エンジンを使って飛行する軽飛行機と気流を使って飛行するグライダーのいいとこどりと言えるでしょう。
機体レンタル料は1時間あたりの料金で表示しています。
ご請求はブロックアウト(タクシーを始めて滑走路に向かい始める時間)からブロックイン(停留所に到着する)までの実際の時間に基づいて計算されます。
30分フライトした場合、1時間当たり24,000円ですと12,000円のご請求となります。
南紀白浜空港までフライトする場合、往路1時間、復路1時間かかった場合、2時間のご請求で、南紀白浜に滞在している時間は含みません。
航空機レンタルの場合はレンタカーなどのように占有している時間すべてが請求時間というものではありません。
※ 着陸料、駐機料は各自空港事務所でご負担いただきます。
2. ライセンスに関すること
モータグライダーを飛ばすには、動力滑空機のライセンスが必要です。
すでに何かしらの航空機のライセンスをお持ちでも、動力の飛行機ライセンスだけでは飛ばすことはできませんし、ピュアグライダーのライセンスだけでもモーターグライダーは飛ばすことはできません。自家用飛行機のライセンスと上級滑空機のライセンスの両方を取得すれば申請により、動力滑空機(モーターグライダー)のライセンスを取得することはできます。
ライセンス取得方法として以下が考えられます。
1. NMCGに入会してモーターグライダーをレンタルし、操縦教育証明を持つクラブ員から訓練を受けて動力滑空機の試験に合格して取得することができます。
2. JMGC(日本モータグライダークラブ)様など指定養成施設でライセンスを取得後、NMGCに入会して名古屋の空を楽しむという方法もあります。
3. 海外のフライトスクールで固定翼飛行機と滑空機の二つのライセンスを取得(すでにどちらかをお持ちであればどちらか一方を取得)後、日本のJCABに申請して、飛行機、グライダー、モーターグライダーのライセンスを取得するという方法もあります。日本では飛行機とグライダーの免許があればおまけでモーターグライダーの免許が申請取得できるという感じです。
日本でライセンス取得にかかる時間をざっと計算してみます。
訓練時間100時間として、毎週2時間訓練にあてられたとします。月に8時間飛行訓練できたとして
100 ÷ 8 = 12.5か月
その間に、航空無線通信士または航空特殊無線技士の取得、学科試験をパスなどする必要があります。
それでも、こちらは順当に行った場合の最短時間と考えたほうが良いかと思います。
ライセンスはさっさと取得したいという方は、2、3か月渡米して飛行機とグライダーのライセンスを取得して日本で書き換えるというのが一番手っ取り早いと思います。たとえ2、3か月でアメリカのライセンスを取得できたとしても、日本での航空法規学科試験をパスするのと航空無線の資格を取得しなければならないし、試験を実施しているタイミングや、書き換えにかかる時間を考慮すると計画的に行っても取得するのに最速でも1年くらいはかかると思われます。
※ アメリカではPPL(自家用固定翼陸上単発)を持っていれば、Add-onという形でグライダーライセンスは3時間と10回以上の飛行経験で取得できます。グライダーでのクロスカントリーフライトも免除され、Soloフライトは10回のうち5回行えば取得できます。まずはPPLを取得し、Add-onでグライダーライセンスを取得するのがおすすめです。JCABへの書き換えの際は15回のSolo離着陸経験が必要ですので、アメリカでグライダーAdd-onライセンス取得の際はアメリカでのミニマム5回のSolo飛行訓練で終わらせず、Soloで15回以上飛んでおく必要があります。さもないと再渡米したり、日本のどこかでSoloでの離着陸回数を稼がなくてはならなくなります。日本のグライダークラブでSoloだけ飛ばせてくれと言っても海のものとも山のものとも知れない相手に引き受けてくれるところはまずないでしょう。
まったく飛行経験のない方がモーターグライダーを取得しようとする場合に一概にいくらと申し上げるのは難しいですがあえて類推させていただきます。
ゼロから自家用固定翼飛行機のライセンスを日本で取得するのに600万円~1000万円くらいかかるといわれており、モーターグライダーでも少なくともその半分程度は必要ではないかと思います。半分程度と申し上げた内訳は実技試験まで100時間程度の飛行経験(1時間当たり24,000円)の240万円と飛行に必要な備品、学科試験のための教材費、教官への謝礼金などを含めて少なくとも300万円程度はかかるのではないかと考えます。もちろん年齢や個人の能力により安くも高くもなります。こちらの金額は訓練前に一括支払いというものではなく実際に訓練した場合にかかる費用です。
私個人の場合ですが、カリフォルニアで自家用飛行機を取得するのに300万円程度(渡航費滞在費含まず)、アリゾナで滑空機のライセンスを取得するのに100万円程度(渡航費滞在費含まず、Add-onなのでずっと安くあげてもこの金額)。合計で400~500万円ほどでセスナ、ピュアグライダー、モーターグライダーのライセンスを取得したような感じです。(2023年~2025年)
インフレ、物価高、為替相場でアメリカでのフライト料金もどんどん上がっており、数年後にはもっと高くなるのは間違いありません。ネットで拡散されているアメリカでセスナの免許100万円くらいという話は嘘か10年以上前の話だと思います。現状ではちゃんとした飛行機曳航のグライダースクールだけでも100万円くらいかかるのが現実です。
日本で飛行するには日本のライセンスが必要ですが、アメリカなど海外で取得し日本の免許に書き換えれば日本でも飛行することができます。
ただ、海外と日本では気候も違えば運航方法も違うところがあるので、日本の免許に書き換えたからすぐに一人で日本で飛ばすことができるかと言えば難しいと言えます。海外ライセンス取得者は日本のライセンスを持った方にある程度の時間を同乗してもらい、日本の空に慣れてからSOLOに出られるのが一般的です。
日本の自家用操縦士の資格を持っている方が、アメリカで滑空機の免許を取得し、日本の滑空機ライセンスに書き換えと同時に動力滑空機を取得する方法などがあります。
おすすめのグライダースクール
おすすめのフライトスクール
http://www.niceairaviation.com/
3. 入会に関すること
まずはメールでご連絡ください。
ご希望があれば体験飛行も承ります。
30分 15,000円
4. 機体に関すること
NMGCの機体はG109Bですがセスナ機などの小型機に比べても操縦はとても難しいです。
機体が軽いうえに翼が非常に長いので風の影響を受けやすくセスナなどの小型機の要領で飛ばそうと思ってもなかなかうまくいきません。
クラブ(進行方向よりノーズを少し風上に向ける)をしっかりとって、ウィングロー(片側の翼を下げてまっすぐ飛ばす)も駆使しないと冬の横風離着陸はどうにもなりません。なんとか着地しても尾輪式なのでラダーをしっかり操作しないとグラウンドループ(滑走路で機体が回る)してしまいます。難しい分とても楽しい機体です。
スピードはたいしてでません。経済巡航速度は97kt(180km)とうたっていますが実際はもっと遅いと思われます。もとはグライダーなので日常的に北海道まで遠出しようとも考えません。近隣の南紀白浜空港や福井空港に魚介を食べに行ったりする楽しみ方は可能です。上昇気流や山岳風を使って高く飛ぶことができるので南アルプスや立山連峰上空を楽しむこともできます。G109は移動手段というより自然の空を楽しむ乗り物だと思います。また、夜間飛行も可能な設備が整っていますので名古屋市上空の夜景を楽しんだり、夏は上空から花火を見ることもできます。
NMGCのクラブ機はGrob社 G109bです。